現代的な風呂敷の用途
風呂敷は西洋のバッグが普及する前の日本で、
大きな荷物をまとめるために使われてきました。
近年においては安価でバッグを購入することが可能になり、
その役割を終えたようにも考えられています。
しかし、風呂敷は現代においても有用で、お洒落さと実用性を
兼ね備えたものとして大いに活躍してくれます。
用途においてまず挙げられるのが着物を着た時の荷物入れです。
当然のことながら着物にバッグは似合わず、和風の荷物入れに最適なのです。
特に訪問先へのお土産を正絹やちりめんの風呂敷に包んで持っていけば、
気品のある人物として一目置かれるでしょう。
他にも、成人式や結婚式といったイベントはもちろん、
歌舞伎や演劇を見に行くといった様々な着物を着る機会においても
財布やスマートフォンなどの小物を入れておくものとして最適です。
さらに、洋服を着ているときも結び方を工夫して
ショルダーバッグにしたり、西洋のバッグを持ち歩くときに
バッグインバッグとして活用することが可能です。
バッグ内の整理が苦手な人や、入れておく内容物が多い人には
特におすすめできる使い方です。
他にも、ハンカチ代わりにしたり、エコバッグを忘れたときに使うなど
汎用性の高さも魅力です。
インナーバッグの作り方
着物を着る機会がない人にとっては扱いづらい風呂敷ですが、
誰でも気軽に使える用途がバッグの中に入れるインナーバッグとして使う方法です。
針や糸を使って縫い合わせる必要がないためバッグや入れるものに合わせて
大きさを変えることが容易で、どんなバッグでも使えるという利便性があります。
また、正絹、つまりシルク100パーセントであれば手触りが非常によく、
ごちゃごちゃとしたバッグの中から取り出すときも
不快感を感じることがありません。
柄や色を選ぶことでバッグの中を華やかに演出できるだけでなく、
正絹は軽量で耐久性もあり、長く使えることも魅力です。
作り方は、まず裏返しにして三角形を作るように半分に折ります。
三角形の左右の角それぞれをひとつ結びにして残った角を開き、
表に返してひとつ結びした角を中に入れれば完成です。
入れたいものを入れて、残っている角を結ぶことでしっかりと収納でき、
飛び出してしまうということもありません。
そのため無くしやすい物を入れておくと良いでしょう。
ひとつ結びした角によってクッション性も確保されるため、
音楽プレイヤーやデジタルカメラなど小型の精密機器を
持ち運びたいというときにも役立ちます。